ハノイで深刻な大気汚染、空気清浄機需要が急増 ― 日本ブランドへの信頼と市場の構造的変化
- KBC-LINK Editor
- 2025年12月18日
- 読了時間: 3分
2025 年 12 月、ハノイでは今冬で最も深刻な大気汚染が発生しています。都市全体が濃いスモッグに覆われ、AQI( 大気質指数 )が「 極めて有害 」レベルに達する日も。これを受け、市民の間では「 生活防衛 」としての空気清浄機需要が急増しています。

今冬最悪レベルの大気汚染が発生
12 月上旬から中旬にかけて、ハノイでは微小粒子状物質 PM2.5 を主因とする深刻な大気汚染が続いています。12 月 11 日から 12 日にかけては汚染がピークを迎え、市内の観測地点ではAQIが200を大きく超え、「 非常に悪い 」水準を記録しました。ハノイ工科大学前の観測所ではAQI227、西湖( Tây Hồ )地区では一時 295 に達し、「 極めて有害 」に近い危険なレベルとなりました。
※ AQI が 200 を超えると、一般の人にも健康影響が懸念される水準とされています。
国際的な大気質モニタリングサイト「 IQAir 」によると、同時期のハノイは世界で最も大気汚染が深刻な都市の一つにランクインしており、都市全体が濃いスモッグに覆われる日も少なくありませんでした。
汚染は一時的ではなく「 長期化 」の様相
この汚染は一過性のものではなく、12 月初旬以降、「 健康に良くない 」「 非常に健康に良くない 」「 危険 」レベルの AQI が断続的に観測されています。寒気の流入で一時的に改善する場面はあるものの、気温逆転層や風の弱い気象条件により、汚染物質が地表付近に滞留しやすく、再び悪化する状況が繰り返されています。
専門機関の予測では、ハノイ市内だけでなく、フンイエン省やタイグエン省など周辺地域でも高い汚染レベルが続いており、都市部全体での健康影響が懸念されています。
政府・学校も緊急対応
この事態を受け、ベトナム政府およびハノイ市は緊急対策を強化しています。排出量の多い発電所や工場への操業管理強化、建設現場での防塵対策徹底などが指示されました。また、教育訓練省はAQIが悪化した場合の屋外活動制限や、状況次第では対面授業の一時停止も検討するよう求めています。
「 生活防衛 」としての空気清浄機需要
市民の間では屋内の空気環境を守るための対策として空気清浄機の購入が急増しています。家電量販店では300万VND前後のエントリーモデルから、2,000 万 〜 3,000 万VND の高性能モデルまで幅広く売れており、特に PM2.5 対応フィルターを備えた中価格帯製品が支持を集めています。 また、日本製の中古空気清浄機も「 品質への信頼感 」から一定の需要があり、オンライン市場でもライブ配信等を活用した販売が活発化しています。
KBC-LINKの視点
空気清浄機需要の急拡大は、単なる家電ブームではなく、「 健康リスクへの現実的な対応 」としての消費行動が広がっていることを示しています。 特に注目すべき点は、大気汚染が毎冬繰り返される構造的課題になりつつあること、そして日本製品は新品・中古を問わず「 安心・信頼 」の象徴として受け入れられているようです。市場には性能にばらつきのある製品も混在しており、今後は信頼できる流通体制やアフターサービスがより重要になるでしょう。環境・健康分野は、日本企業にとって今後も継続的な需要が見込まれる中長期的な市場テーマといえます。
出典




