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3月から9月で激変? ダナンの街と投資環境に注目

  • 執筆者の写真: KBC-LINK Editor
    KBC-LINK Editor
  • 9月19日
  • 読了時間: 3分

ベトナム中部の中心都市ダナンは、2025年に入り観光と投資の両面で大きな成長を遂げています。わずか半年の間に街の景観が変わるほどの建設ラッシュが進み、観光需要も急速に回復。さらに産業・インフラ開発も進展し、ダナンは「観光+産業投資」の両輪で注目を集める都市となりつつあります。

ダナンのハン川に架かるドラゴン橋(ロン橋)
ダナンのハン川に架かるドラゴン橋(ロン橋)

観光需要の回復

ダナン市は 2025 年 1 〜 8 月の 8 か月間で推定 1,280 万人の観光客を迎え、前年同期比 20.8% 増という力強い成長を記録しました。内訳は、海外観光客が約 500 万人(+23.4%)、国内観光客が約 780 万人(+19.1%)。8 月単月だけでも、海外観光客67.1 万人を含む約 197 万人が訪れています。


観光収入も好調で、宿泊・飲食サービスは 1〜8 月で36.3兆ドン(約14億3,000万USD)を生み出し、市内の小売・サービス売上高の 21.6% を占めました。宿泊収入は前年同期比 31.7 %増、飲食サービスは 22.1% 増と二桁成長を示しています。


インフラと投資誘致

ダナン市は自由貿易区(FTZ)の開発を推進し、港湾物流やハイテク産業への投資誘致を強化中です。特に Lien Chieu 港の整備を軸に、輸出入を支えるインフラ基盤が拡充されています。さらに Hoa Ninh 工業団地の新設国際金融センター(DNIFC)構想なども進められ、国際投資家の関心を集めています。


産業面では、ダナンが「半導体・AIの集積地」としての存在感を高めており、すでに20社以上の半導体関連企業が進出。市はハイテク産業を柱に、中部ベトナムの産業構造転換を加速させています。


航空路線の拡大

ダナンは国内外の航空会社との協力を拡大し、国際線ネットワークの強化を進めています。東南アジアと北東アジアの既存直行便を維持する一方で、米国、ヨーロッパ、オーストラリア、ロシア、インド、中東など長距離市場への新規直行便の開設を計画。これにより観光とビジネスの双方で国際的な交流が加速すると期待されています。

【KBC-LINKの視点】

  • 実際に2025年3月と9月にダナンを訪れた際、街の変化を強く感じました。わずか半年で新規建設プロジェクトが目に見えて増え、街のスカイラインそのものが変わってきている印象を受けました。新規建設が加速し、ホテルや商業施設が次々に立ち上がる中、観光客の流れも戻り、レストランやホテルに活気がもどりつつあります。


  • ただし、ヒアリングからは、政府機関や税制変更による影響が小規模ビジネスにまだ残っていることも分かりました。小売や零細サービス業には慎重さが見られる一方、輸出向け製造業は中国からの移管を背景に再び活気を取り戻している様子が確認できました。


  • ダナンは観光需要の回復に加えて、港湾・ハイテク産業を基盤とした「産業都市」としての顔も持つようになっています。ベトナム進出を検討する企業にとって、「観光と産業投資の二面性」を理解することが鍵となるでしょう。


【出典】

【編集】KBC-LINK編集部


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