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🇻🇳 ベトナム経済注目ニュース - 2026年2月前半

  • 19 時間前
  • 読了時間: 6分

本記事では、2026年2月前半にかけて発行されたベトナム経済関連ニュースの中から、ベトナム市場を検討・注視している日系・海外の中小企業および投資家が押さえておくべき重要トピックをひろってみました。

注)本文中の各トピック末尾のコメントは、公開情報をもとにしたKBC-LINK編集部による整理・考察です。

ベトナム気になる業界ニュース


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2026年2月前半ベトナム経済注目ニュースKBC-LINK Editor

1.ベトナム経済全般

ベトナム新設企業数が前年比2倍超、サービス業が牽引

ベトナム統計総局(GSO:General Statistics Office of Vietnam)が発表した2026年1月の統計データにより、ベトナムのビジネス環境が好調なスタートを切ったことが明らかになりました。1月の新規設立企業数は約2万4,200社に達し、前年同月比で126.8%増という大幅な伸びを記録しました。事業を再開した企業を含めると、市場に参入した企業は合計約4万8,700社となり、前年同期比で45.6%増加しています。特にサービス業分野での新規参入が際立っており、国内消費の回復と経済活動の正常化を背景とした市場への高い期待感が反映されています。一方で、1社あたりの平均登録資本金は約15.2%減少しており、小規模事業者の法人化が全体の件数を押し上げている状況が見て取れます。

出典:Vietnam.vn ( Hà Nội Mới 引用 ) / 2026年2月6日

小規模新設企業の急増は、ベトナム国内におけるB2Bサービスやデジタルツールの需要層が拡大していることを示しています。会計ソフトウェア、業務管理システム、決済サービスなどの分野で、これまでアプローチが難しかった層が「法人」として組織化されることで、新たな取引先や顧客対象として浮上する可能性があります。

2.建築・建設業界

建設資材価格の上昇と公共投資の加速

2026年に入り、ベトナムの建設資材市場では鉄鋼やセメントの価格が上昇傾向にあります。原材料コストの高騰に加え、政府による公共投資の執行が加速していることが主な要因です。ハノイやダナンなどの主要都市では、高速道路や都市再開発プロジェクトが進められています。一方で、一部の現場では土地収用の遅れや住民との調整に時間を要し、工期が当初予定より後ろ倒しになる事例も報告されています。政府はインフラ整備を経済成長の柱として位置づけており、大型プロジェクトの予算執行を優先する姿勢を示しています。

出典:The Hanoi Times / 2026年2月1日

公共インフラの進展は物流効率化などの恩恵をもたらす一方、資材価格の変動や工期遅延のリスクは、現地での施設建設や拠点整備を計画する際のコスト管理において重要な留意点となります。資材調達や建設スケジュールには十分な余裕を持った計画が推奨されます。

3.製造業界

「質の高いFDI(外国直接投資)」への戦略的転換

ベトナム商工会議所(VCCI - Vietnam Chamber of Commerce and Industry)は、2026年を外資誘致の質的転換を図る重要な年と位置づけています。従来の労働集約型製造業から、高付加価値なハイテク産業、グリーン産業、デジタル経済へのシフトを目指す方針を打ち出しました。具体的には、再生可能エネルギー関連産業や、環境・社会・ガバナンス(ESG)基準を満たす持続可能なモデルを採用する工業団地の整備が進められています。また、外資企業と現地サプライヤーとの連携を深め、ベトナム国内での調達率(ローカルコンテンツ)を向上させるための政策も議論されています。

出典:VCCI - Vietnam Chamber of Commerce and Industry / 2026年2月13日

今後の進出においては、単なる生産拠点の移転だけでなく、環境配慮や現地企業との共創、技術移転といった要素が、投資認可の取得やインセンティブ享受においてより重要視される傾向にあります。進出計画の初期段階から、ESG対応やローカルサプライヤーとの連携を組み込むことが、優遇措置獲得の鍵となるでしょう。

4.農業

輸入食品安全検査ルールの運用を一時停止

ベトナム政府は、2026年1月末から施行されていた食品安全検査に関する新規定(政令46/2026/ND-CP)の運用を、4月15日まで一時停止することを決定しました。

この新規定では輸入農産物に対し、通関前に厳格な書類チェックやラボでの検査を求めていましたが、検査機関の体制不足により港湾で大量の貨物が滞留する事態となりました。特にテト(旧正月)期間中の需要期に青果物や米などの流通が滞ったため、政府は円滑な流通を優先し、一時的に旧規定(政令15号)に戻す措置を講じました。

出典: Agroberichten Buitenland / 2026年2月5日

食品関連の法規制は、運用体制が整わないまま施行され、現場の混乱を招くケースが見られます。食品・農産物の輸出入に携わる企業は、最新の政令だけでなく、その「実際の運用状況」や「一時的な猶予措置」に関する情報にも注視する必要があります。通関業者や現地パートナーとの緊密な連携により、最新の実務動向を把握することが重要です。

5.IT業界

データセンターの国際的な安全基準認証を取得

ベトナムの大手IT企業FPT Corporationは、同社のデータセンターがヘルスケア分野などの厳格な情報保護基準である「HITRUST r2」認証を更新したと発表しました。今回の更新には、AIシステムに対する攻撃(データ汚染など)から保護するための「AIセキュリティ認証」も含まれています。ベトナムではデジタルトランスフォーメーション(DX)が国家戦略として推進されており、5Gから6Gを見据えたインフラ整備や、AI活用のための法整備(2026年3月施行予定のAI法)も進行中です。FPTは、ITインフラの信頼性を国際基準に引き上げることで、海外からのデータ処理受託を強化する方針です。

出典:FPT Software / 2026年2月10日

ベトナムの主要ITベンダーのセキュリティレベルが国際水準に達しつつあります。オフショア開発やデータ管理の委託を検討する際、コスト面だけでなく、HITRUST、ISO27001などの国際認証の取得状況が重要な選定指標となります。特に医療・金融など規制の厳しい業界でのシステム開発では、認証取得済みのベンダー選定がリスク管理上不可欠です。

6.ユニークビジネス(環境・スタートアップ)

ベトナム発の「バイオ洗剤」が世界市場へ挑戦

ドイツで開催された世界最大級のオーガニック食品見本市「Biofach 2026」にて、ベトナムのスタートアップ企業が地元の植物由来成分を使ったバイオ洗剤ブランドを紹介し、注目を集めました。この製品はフランスの国際認証「エコデタージェント」を取得しており、ベトナム独自の原材料と環境に配慮した製造技術を組み合わせています。伝統的な農業国であるベトナムの資源を、現代のサステナブルなニーズに応える工業製品へと昇華させる試みとして、欧州市場への足掛かりが期待されています。

出典: VOV.VN / 2026年2月13日

ベトナム独自の自然素材を活用し、国際的なエコ認証を取得して高付加価値化するビジネスモデルが登場しています。現地の原材料を活用した新製品開発において、日本の技術力(製造プロセスの最適化、品質管理)やデザイン力との連携により、より競争力のある製品を共同開発する機会が考えられます。特にサステナブル製品への需要が高まる欧米市場を視野に入れた協業の可能性があります。

編集・要約:KBC-LINK編集部(独自の視点と現地の空気感を踏まえて構成)




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