🇻🇳 ベトナム経済注目ニュース - 2026年1月後半
- KBC-LINK Editor
- 2 日前
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更新日:2 日前
本記事では、2026年1月後半にかけて発行されたベトナム経済関連ニュースの中から、ベトナム市場を検討・注視している日系・海外の中小企業および投資家が押さえておくべき重要トピックをひろってみました。
注)本文中の各トピック末尾のコメントは、公開情報をもとにしたKBC-LINK編集部による整理・考察です。

ベトナム気になる業界ニュース

1.ベトナム経済全般
2026年のインフレ率、3.5〜4.0%の範囲で推移するとの専門家予測
ベトナムの主要な経済調査機関や専門家は、2026年の消費者物価指数(CPI)の上昇率が、政府目標である4.5%を下回る3.5%前後で推移するとの予測を公表しました。為替相場の変動や国際的な関税政策など、国外からの不透明な要因はあるものの、政府による柔軟な金融政策が安定に寄与しているとみられています。現在はテトに向けた消費の拡大期にありますが、全体としてマクロ経済の安定性が維持されることが期待されています。 出典:VnBusiness/2026年1月3日、Vietnam Plus/2026年1月29日
インフレの抑制が予測されていることで、現地の賃金やコスト管理の計画が立てやすい安定した環境が整いつつあるようです。
2.建築・建設業界
大規模インフラ開発の加速に向け、2026年に55億ドルの外資調達を目標設定
ベトナム政府は1月16日、国家的なインフラプロジェクトの建設を加速させるため、2026年内に総額55億ドルの外国融資を確保する方針を明らかにしました。南北高速鉄道や空港建設など、物流を支える基盤整備が急務となっており、外部資金の導入によって予算不足を補う狙いがあります。これにより、これまで停滞していた大型案件の進捗が速まり、周辺の不動産や工業団地の開発にも波及することが予想されています。 出典:ロイター/2026年1月16日
資金調達の具体化により、主要都市を結ぶインフラ網の整備がさらに活発化する兆しが見られます。
3.製造業界
FDI企業のテト賞与と雇用の安定化が製造現場の活気に寄与
1月下旬、多くの外資系製造企業(FDI企業)で旧正月の賞与が支給されました。一部の企業では前年を上回る水準の賞与が設定され、熟練労働者の確保と定着を重視する姿勢が鮮明になっています。2025年のFDI実行額が過去5年で最高を記録した流れを受け、2026年も製造・加工分野が投資の牽引役となる見込みです。グローバルな供給網の再編の中で、ベトナムの製造拠点は持続可能なエネルギー活用やデジタル化への対応を本格化させています。 出典:The Investor/2026年1月8日、GSO発表資料(1月下旬の文脈)
労働環境の改善と投資の拡大が同時に進んでおり、製造業全体の底上げが進んでいる様子がうかがえます。
4.農業
国内のコーヒー価格が過去最高水準の10万ドン/kgを突破
1月28日、中部高原地帯を中心に生産されるコーヒー豆(ロブスタ種)の価格が1kgあたり10万2,000〜10万3,000ドンに達しました。世界的な供給不足とドル安の影響が背景にあります。ベトナムはロブスタ種の輸出で世界シェアの約4割を占めており、農産物輸出の柱となっています。2026年からは欧州の森林破壊防止規則(EUDR)への対応も本格化しており、高単価な「グリーン・コーヒー」としてのブランド化に向けた生産体制の整備が進んでいます。 出典:ASEM Connect Vietnam/2026年1月28日
価格の高騰を背景に、単なる増産ではなく、環境基準を満たした高付加価値な農業への転換が生産者の間で意識されています。
5.IT業界
スタートアップの振興に向け、科学技術大臣が「具体的な課題解決」を強調
科学技術省のグレン・マイン・フン大臣は1月16日、AIスタートアップ企業との会合で、ベトナム独自の状況に合わせた技術開発の重要性を語りました。コア技術での競争よりも、既存技術を応用して社会経済の具体的な問題を解決するアプリケーション開発に注力するよう呼びかけています。1月1日から施行された「デジタル技術産業法」により、AIやデータ利活用の法的基盤が整ったことで、スタートアップが活動しやすい環境が整いつつあります。 出典:Vietnam.vn/2026年1月16日
法律の施行と政府の後押しにより、実用性を重視したベトナム独自のITソリューションが誕生しやすい時期を迎えています。
6.ホテル業界
観光拠点での食品安全・衛生管理の抜き打ち検査が強化
テト期間中の観光客急増に備え、各地の観光局や市場管理当局が宿泊施設や飲食店に対する一斉検査を実施しました。特にハノイやカインホア省などの人気都市では、ホテルの調理場やレストランでの衛生基準、消費期限の管理が厳格にチェックされています。これは、国内外の旅行者の信頼を維持し、好調なスタートを切った2026年の観光業をさらに勢いづかせるための措置です。高級ホテルでは独自の衛生認証を取得する動きも加速しています。 出典:Vietnam News/2026年1月30日
観光需要の回復に伴い、サービスの質だけでなく「安心・安全」といった信頼性の維持が業界全体の優先課題となっています。
7.ベンチャー企業
「スタートアップは中小企業ではない」大臣が定義の明確化とイノベーションを促す
1月中旬に開催されたスタートアップ会合にて、政府高官から「スタートアップは単なる小規模な組織ではなく、既存のモデルを置き換える革新的なイノベーションを生み出すべき存在である」とのメッセージが発信されました。特に社会の「大きな問題」を解決することに価値を置くよう指導されています。これを受け、従来の価格競争ではなく、独自性や付加価値で勝負する若手起業家への期待が高まっており、資金調達の基準も「革新性」を重視する傾向が強まっています。 出典:Vietnam.vn/2026年1月16日
政府がスタートアップの定義を高く設定したことで、今後より野心的なビジネスモデルを持つ企業が注目される可能性があります。
8.消防・防災・レスキュー
テト前の火災予防キャンペーンが全国で展開、公共施設や集合住宅を重点検査
消防・救助警察局は1月下旬、旧正月期間中の火災リスクを抑えるため、スーパーマーケットや多目的集合住宅などの密集地で特別検査を実施しました。冬の乾燥した時期に加え、テトに向けた商品の在庫積み増しによる避難経路の遮断や、電気機器の過負荷が懸念されるためです。ハノイ市では、早期火災検知システムの導入を家庭や店舗に奨励しており、地域住民を巻き込んだ「4つの現地対応(現場指揮、現場部隊、現場資機材、現場後方支援)」の徹底が進められています。 出典:Hanoi Times/2026年1月15日、Vietnam.vn/2026年1月29日
防災に対する規制と意識が高まっており、事業拠点における設備の安全性確保が、運営上の重要なチェック項目となっています。
9.コンテンツビジネス
2026年は70本以上の映画公開を予定、テト商戦に向けた大作の宣伝が本格化
ベトナム映画産業が活況を呈しており、2026年を通じて70本以上の新作が公開される見通しとなりました。特に2月中旬のテト期間に公開される4本の大作映画(チャン・タイン監督作『Thỏ Ơi!』など)に対する関心が高まっており、1月後半から主要都市の映画館やSNSで大々的なプロモーションが展開されています。家族や社会問題をテーマにした作品が主流で、エンターテインメントを通じた国内文化の発信力も高まっています。 出典:YouTube (Vietnam Today)/2026年1月18日
映画市場の拡大は、現地の人々の価値観や流行を把握するための重要な指標となっており、消費動向にも影響を与えています。
10.ユニークビジネス
「文化的ストーリー」を付加したオーガニック茶の海外展開が拡大
1月中旬、ベトナムの伝統的な茶葉に、産地の文化的背景や物語を組み合わせてブランド化した製品が、先進国市場で高い関心を集めています。単なる「オーガニック」というだけでなく、少数民族の伝統的な栽培方法やその土地に伝わる物語をパッケージ化することで、製品の差別化を図る取り組みです。また、これに関連して循環型経済(サーキュラーエコノミー)を経営戦略に取り入れ、リサイクル可能な資材を使用する企業も増えており、新たな輸出モデルとして注目されています。 出典:MAE.gov.vn/2026年1月16日、Vietnam News/2026年1月16日
環境配慮と文化的な魅力を融合させたビジネスは、国際的なサステナビリティの潮流に乗りやすく、新たな商機を生んでいるようです。
編集・要約:KBC-LINK編集部(独自の視点と現地の空気感を踏まえて構成)

